漢字三体 硬筆書写検定短冊型

硬筆書写技能検定 漢字三体記述問題

時間取れない時に手頃なのが硬筆書写技能検定3級〜の
短冊型枠に熟語を5つ書く第2問の問題。

20分ぐらいで書けるんでちょっと時間が空いた時にいいんですが

なめてました。均等な配置が難しい!!

一応あたりつけて(縦19.3cmなので9.6cmぐらいを中央にして、そこから上下3.7cm間隔で5語の中心の目安を付ける。)揃えようとはしてみてるんですが
右列の字が右手の陰になって見えないのでどんどんずれていく。

草書は形に気を取られて大きさまで気が回らない。

ペン字漢字三体

ペン字漢字三体

ペン字漢字三体

「目標」の列だけが2級、あとはすべて1級。(2級は草書はない。準一級は草書はあるけど4語)

1級は旧字体が出題されてるようです。「殘」嫌い。
多少、上級のほうが字は難しいですね。

5語の組み合わせは出題のままです

同じ言葉が繰り返し出題されててかぶっちゃうんで、次は1〜3級から抜粋。

ペン字漢字三体

西村翠晃著「草書の覚え方ハンドブック」に同様の手本が出てたので抜粋。

崩し方はそのまま書きましたが書風はそれほど似せてません。
ペン字漢字三体

ペン字漢字三体

結局、楷書が一番難しい気がするのですが草書は手本見てますからね
検定では何も見れないんで、草書書けないと
第二問にしていきなり心折れるかも
そう考えると大事な問題です。20分もかけられないね。

 

 

 

草仮名 関戸本古今集を読む。

草仮名まとめ

といっても、これもほとんど狩田巻山手本。草仮名一覧

赤字見にくいので漢字表記しておきます。

「い」以、移、意、伊

「ろ」呂、路、露、楼

「は」波、者、盤、半

「に」仁、耳、尓、児

「ほ」保、本、奉、報、宝

「へ」辺、遍、倍、弊

「と」東、登、度

「ち」知、地、遅、千、致

「り」利、里、理、李

「ぬ」努

「る」留、累、流、類

 

草仮名一覧

「を」遠、越、乎

「わ」和、王、倭、部

(丸っぽい字は一応載ってたから書いたけど初めて見た。変換できず)

「か」可、開、我、家、賀、

「よ」与、餘、余、夜

「た」多、堂、当

「れ」礼、連、麗

「そ」曽、所、處、楚

「つ」川、徒、都、津

「ね」祢、年、根

「な」奈、那、難、名

「ら」良、羅

「む」武、無、无、年、舞

草仮名一覧

「う」宇、雲、有

「ゐ」遺、井

「の」能、乃、農、濃

「お」於

「く」久、具、倶、求、九

「や」也、夜、耶、屋

「ま」末、万、満、萬、真

「け」計、介、遣、希、気

「ふ」不、婦、布

「こ」古、許、故

「え」江、要、盈

「て」天、転、亭、氐

氐が「く」と紛らわしい。書く時も微妙。

草仮名一覧

「あ」安、阿、悪

「さ」左、佐、散、沙、乍

「き」支、起、幾、祈

「ゆ」遊 「め」免、面

「み」美、三、見、微、身

「し」之、志、事、新

「ゑ」惠、衛

「ひ」比、悲、日、飛、非、避

「も」无、毛、母、裳

「せ」世、勢

「す」寸、須、春、数

「无」が「も」と「む(ん)」があってややこしい。

草書体なんで同じ字でも崩し方にバリエーションがあってこの形ばかりじゃないんですが、これだけ覚えるだけでも行書きならほぼ読める。

関戸本古今集を読んでみよう。

NHK学園検定と言えば関戸本古今集は必出。

硬筆書写技能検定の過去問でも関戸本が多かった。

関戸本古今集 関戸本古今集 関戸本古今集

関戸本古今集

難しいのは連綿でジグザグが続くところ。

「ら」と「こ」

「介」と「る」と「ろ」

これに「可」が紛れ込んだりする。

「つ」と「へ」は文章で判断するしかない。

硬筆書写技能検定1級だと漢字は楷書、あとはすべて平仮名(草仮名も)で回答。

こういうことですね。↓ 濁点がつく字が間違いやすい。

「しでの山ふもとよりのみかへりきぬつらき人よりまづこえじとて」

「こひしとはたがいひそめしことならんしぬとぞたゞにいふべかりける」

「あさぢふのをのゝしのはらしのぶともひとしるらめやいふひとなしに」

かな書家の散らしまくった作品だと難しいですが
代表的な古筆は端正で比較的読みやすい。

また読みやすい作品が出題されているみたいです。

 

 

漢字草書 4. 似てる字まとめ&検定問題

似てる字をまとめてみました。

似てる字 漢字草書

上の2列はけっこう厄介ですね。

「失」「矢」は殆ど同じ 単体での判別は無理。

「茅」は「矛」が右グループに近いのでそこに配置しました。

「貴」は前回言った「大」=「貝」の代表例。

似てる字 漢字草書

「緑」「縁」は、これも判別不能。

赤カッコの点付きの字は点無しバージョンもあり。

「浅」で点をつける場合の位置は資料ではすべてこの横の位置。

似てる字 漢字草書

似てる字 漢字草書

「備」「満」「将」「得」は毛筆ではお馴染み。

並べてみると違いがわかるけど一個だけ出されるとどっちか迷う。

似てる字 漢字草書

「候」も、にんべんの方だけ出されるとどっちかわからんね。

以上。

この程度、見分けられるとけっこう読めると思いますよ。

では実践 硬筆書写技能検定 2級第九問&1級第八問
「草書を読む」 ここ数年の過去問。
(参考 日本習字普及協会 1、2級合格のポイント)

2級は二字熟語

漢字草書 ペン字検定2級課題

1級は一文字。

漢字草書 ペン字検定1級課題

ちなみに準一級は書道の草書 十七帖や書譜の字を読む課題です。

 

答え

意見、報告、伝説、言葉、指導、就職、家族、感激

親類、満足、文鎮、帰還、悲願、道徳、樹氷、行楽

朝、愛、議、前、約、保、親、啓

教、其、浅、数、師、朝、歌、基

服、豊、参、海、発、解、制、流

「朝」が2つ入ってますが、いろんな書き方があるんで厄介。

「道徳」の「徳」も前回書いた形とはちがいます。

草書はペン字では草仮名ぐらいしか書かないかもしれませんが
毛筆では必修といってもいいですから、ペン字で基本を整理しておくのも無駄でないと思いますよ。

 

 

漢字草書 3. それほどでもない上下の部首。

最後はかんむり、しんにょうなど上下のパーツ。

これは意外と推察しやすい。

かんむりは「つ」っぽいのがいっぱいあって、そこが一番迷うとこですが
他の部分の特徴で判断できる。

まずは上パーツから

漢字草書 かんむり

漢字草書 かんむり

「登」「祭」「盤」とか、最後のやつは理論試験には出がち。

漢字草書 かんむり

「比」っぽいのは要注意。

「望」「堅」「皆」いろんな書き方があって迷う。
元の字は画数多くてかちっとしたイメージなのに草書だとすごくシンプル。
パッと見、結びつかない。

次 下パーツ

漢字草書 下部首

一本線のにょうになるのは「しんにょう」と「えんにょう」だけですね。

漢字草書 下部首

「大」っぽいやつは、すぐ大と見てしまいがち

まずは「貝」だと見るくせをつけとくといい。

以上3回にわたって草書のパーツを整理してみました。

参考資料はともに日本習字普及協会発行 狩田巻山著
「硬筆書写技能検定 1・2級合格のポイント」
&「常用漢字の六体」(NHK学園 書道、ペン字検定師範試験 推奨資料)

今回は分類から漏れた単純な形の文字とよく見るので丸覚えしたほうが
いい文字をかいてみました。

ペン字 漢字草書 サンプル

「愛」「外」「感」「恐」「慶」「使」「常」「上」

「異」「楽」「帰」「郷」「劇」「寺」「盛」「長」

「下」「官」「巨」「敬」「交」「受」「聖」「鳥」

「登」「徳」「馬」「北」「老」「毎」「発」「足」

愛、徳、聖はいろんな書き方、書き順があって要注意。

 

次回で間違えやすい字をまとめます。

 

漢字草書 2. ややこしい旁

草書の旁は同じ字でも省略の仕方が様々で、まとめるのが難しいんですが
強引にやってみました。

漢字草書の旁

ピンクが原型です。

は偏とセットで推察しないと判別できない。

漢字草書の旁

が・・・

「る」「ろ」「う」「つ」で書かれたらお手上げだなこりゃ。

漢字草書の旁

なんかホッとする〜〜〜〜ッ

ここは細かい違い見たら判別できそう。

「手」と「年」は偏じゃないんですが紛らわしいんで載せときます。

「年」のほうが屈折が一つ多いんですが、ややこしいのは省略して同型に見えるバージョンもあるってこと。

草書はそういうのが本当に多い。

漢字草書の旁

漢字草書の旁

どう?17 それぞれ字数は多くないんで微妙な差を見分けるしかないッス。

漢字草書の旁

20は似てて紛らわしい3つを比較できるよう並べときました。

旁の字は単体で文字になってるものもけっこうありますし
旁だけじゃなく上や下に置かれることも多いんで
崩し方を知っておくと応用がきく

・・・かもしれない。

さあ これでだいぶ読めるはず 今回も毛筆では比較的よく見る字です。

漢字草書のペン字

例によって答えは下のほうに。

はあ〜〜〜〜〜〜〜 もうやんなってきたでしょ?

でも まだあるんですよ 次回 上下のパーツ。

 

衛、将、婦、満、緑(縁も同型)、献、招、就

歌、散、紙、何、顔、期、許、敬

行、始、細、昭、湯、論、龍、朝

就と龍は19のように尾を上にはねると点がつき
左下に払うと点は無しとなってます。

元の字を考えると当たり前といえば当たり前。

 

 

参考画像

コメント中に画像貼れませんでしたので、ここに貼ります。

上記問題での「期」についての参考資料です。

期の草書