漢字仮名交じり縦書き行書文 

最近 旧字とか草書とか実用でない字ばかり書いてたんで
そもそも一番大事な行書が大丈夫か?
・・・ってことで上達してるのかチェック兼ねて行書再学習。

ウォームアップ。

「硬筆書写技能検定1•2級合格のポイント」掲載の模範例を真似る。

ここは一発勝負。

硬筆書写技能検定 漢字仮名交じり文 手本 硬筆書写技能検定 漢字仮名交じり文 手本

硬筆書写技能検定 漢字仮名交じり文 手本 硬筆書写技能検定 漢字仮名交じり文 手本

書風が自分と合ってるのか書きやすかった。

検定サイズの天地19.5cm 幅1.7cmの5行。字よりも行に収めるのが難しい。
上部の字が大きすぎて下が詰まった。

準一級、二級の過去問を書いてみる。

硬筆書写技能検定 漢字仮名交じり文 過去問   硬筆書写技能検定 漢字仮名交じり文 過去問

これは準一級の問題。
基本的に1〜2級は同じレベルの文。
上級ほど文が長いとか難しいとかはないよう。

連綿は三級では「書くな」、二級以上は「書いてもいい」ってぐらいなので
入れなくてはならんもんでもないらしい。

これも初見で一発・・・っていいたいところですが
行書体がすんなりと出て来ず、字を確認して書いた2枚目。

練習なしだとまだこのレベルですわ。

続いて二級。

硬筆書写技能検定硬筆書写技能検定 漢字仮名交じり文 過去問   硬筆書写技能検定硬筆書写技能検定 漢字仮名交じり文 過去問

まあ でも以前よりはマシになってますかね。

仮名の処理は相変わらず硬いですが。

ならば 和歌で手古摺った蓑輪先生の字じゃどうか?

懐かしい蓑輪先生の字を書く

教材執筆の通信講座もなくなり、NHK学園検定でも現在は和歌の課題のみになってしまった蓑輪東壽先生の過去問の手本を真似ます。

漢字仮名交じり文 過去問 蓑輪東壽

漢字仮名交じり文 過去問 蓑輪東壽

漢字仮名交じり文 過去問 蓑輪東壽

漢字仮名交じり文 過去問 蓑輪東壽

上品!

なんてことない字に見えるけど抑制されてて嫌味がない
見てて疲れないホッとする字。

上手に書こうとする頑張ってる感がないもんね。

これを未熟者が書こうとすると

漢字仮名交じり文

力入ってこうなる。それっぽく書いたつもりでも全然違う。

手本なしの課題はこの長さのものしか無いので
昔のNHK学園検定2級の夏目漱石「硝子戸の中」で代用。

手本の蓑輪先生の字は転折部はもちろんなんだけど
「の」の左下の折り返しとかも尖らず微妙な丸みを持ってんですよね。

自分で書くと尖っちゃうんで真似た作品もそこが再現しきれてない。

これ書いてる時「義」とか「満」「常」崩し方 分からなかったんですが
上の手本に出てきてますね。

いかにいい加減にやってるか思い知った。

これは時間たったら定点観測でまたやります。

 

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草仮名 関戸本古今集を読む。

草仮名まとめ

といっても、これもほとんど狩田巻山手本。草仮名一覧

赤字見にくいので漢字表記しておきます。

「い」以、移、意、伊

「ろ」呂、路、露、楼

「は」波、者、盤、半

「に」仁、耳、尓、児

「ほ」保、本、奉、報、宝

「へ」辺、遍、倍、弊

「と」東、登、度

「ち」知、地、遅、千、致

「り」利、里、理、李

「ぬ」努

「る」留、累、流、類

 

草仮名一覧

「を」遠、越、乎

「わ」和、王、倭、部

(丸っぽい字は一応載ってたから書いたけど初めて見た。変換できず)

「か」可、開、我、家、賀、

「よ」与、餘、余、夜

「た」多、堂、当

「れ」礼、連、麗

「そ」曽、所、處、楚

「つ」川、徒、都、津

「ね」祢、年、根

「な」奈、那、難、名

「ら」良、羅

「む」武、無、无、年、舞

草仮名一覧

「う」宇、雲、有

「ゐ」遺、井

「の」能、乃、農、濃

「お」於

「く」久、具、倶、求、九

「や」也、夜、耶、屋

「ま」末、万、満、萬、真

「け」計、介、遣、希、気

「ふ」不、婦、布

「こ」古、許、故

「え」江、要、盈

「て」天、転、亭、氐

氐が「く」と紛らわしい。書く時も微妙。

草仮名一覧

「あ」安、阿、悪

「さ」左、佐、散、沙、乍

「き」支、起、幾、祈

「ゆ」遊 「め」免、面

「み」美、三、見、微、身

「し」之、志、事、新

「ゑ」惠、衛

「ひ」比、悲、日、飛、非、避

「も」无、毛、母、裳

「せ」世、勢

「す」寸、須、春、数

「无」が「も」と「む(ん)」があってややこしい。

草書体なんで同じ字でも崩し方にバリエーションがあってこの形ばかりじゃないんですが、これだけ覚えるだけでも行書きならほぼ読める。

関戸本古今集を読んでみよう。

NHK学園検定と言えば関戸本古今集は必出。

硬筆書写技能検定の過去問でも関戸本が多かった。

関戸本古今集 関戸本古今集 関戸本古今集

関戸本古今集

難しいのは連綿でジグザグが続くところ。

「ら」と「こ」

「介」と「る」と「ろ」

これに「可」が紛れ込んだりする。

「つ」と「へ」は文章で判断するしかない。

硬筆書写技能検定1級だと漢字は楷書、あとはすべて平仮名(草仮名も)で回答。

こういうことですね。↓ 濁点がつく字が間違いやすい。

「しでの山ふもとよりのみかへりきぬつらき人よりまづこえじとて」

「こひしとはたがいひそめしことならんしぬとぞたゞにいふべかりける」

「あさぢふのをのゝしのはらしのぶともひとしるらめやいふひとなしに」

かな書家の散らしまくった作品だと難しいですが
代表的な古筆は端正で比較的読みやすい。

また読みやすい作品が出題されているみたいです。

 

 

カタカナ/数字/ 英字 まとめ

nhkのペン字検定ではほとんどカタカナや英字は書かないので今まであまり書いてこなかったんですが、硬筆書写技能検定では横書き楷書の課題で数字も含めた文章が必ず出題されているので(この課題は現実的でいい)ここでまとめておきます。参考手本 敬称略で失敬します。

カタカナ

手本 和田康子 楷書 

ペン字 カタカナ 手本

同 行書

ペン字 カタカナ 手本

カタカナも和田先生の字は整ってます。

整いすぎてて清書!って感じになるんで、検定や展覧会はいいですが
普段書く場合は多少崩すか癖出したほうがいいかも。

ま ほっといても崩れますけどね

手本 石川芳雲

ペン字 カタカナ 手本

手本 蓑輪東壽

katakana5

普段書く字はこのくらいがあまり自己主張しなくていいかも

カタカナ表記は無機的な言葉が多いんでね。

手本 金久保雲渓

ペン字 カタカナ 手本

金久保先生は例によってちょっと表情ついてますね。

英字 alphabet

ペン字 英字 手本

ペン字 英字 手本

上から和田康子、蓑輪東壽、狩田巻山 各先生手本参照。

和田先生はブロック体のみです。英字でもキチっとしてますね。

でもアルファベットは記号的な分、マス目ないと揃えるの難しい。

やたら長いiphone用プログラミング言語swiftのメソッド、プロパティー名を書いてみる。

swift method

無理 全然揃えられない。

数字

漢字

ペン字 数字 漢字 手本

上から和田康子、蓑輪東壽、金久保雲渓 各先生手本参照。

ペン字 数字 手本

上から和田康子、蓑輪東壽、狩田巻山 各先生手本参照。

以上 難しくはないですが

一筆箋やカードではよく書くんで意外と無視できない。

 

 

 

新字体の書写体 パターン分析

前回の旧字体に続いて新字体の書写体を覚えます。

直近の目標はNHK学園ペン字検定師範試験なんで
今回も理論問題用の推奨資料「常用漢字の六体」から

たぶん「読み」問題だけで「書き」はないと思ってんですけど

新字体の書写体だとほとんど読めるんで「書き」の可能性も否定はできない。油断できないです。

で、まずはそれでも読めなかった字をマーク。ペン字 漢字書写体

「著」は冠の書き方が変わっただけなんだけど「着」に見えた。

同じように「汚」は「汗」に見える。一度イメージ持つと呪縛される。

ここからは法則を見つけてグループ化していこう。

線が多かったり、少なかったり。

ペン字 漢字書写体

説明不要ですね。「呂」「直」は単体でも部首としても一画少ない。

点が付いたり、消えたり。

ペン字 漢字書写体

その両方・・・点画の移動。

ペン字 漢字書写体

線が伸びたり、縮んだり

ペン字 漢字書写体

ここまでは殆ど読めますね。ということは「読み」の試験には出ません
・・・でしょう。

次はいかにも出そうな 問題としても面白いグループ。

縦横並び替え

ペン字 漢字書写体 縦横変換

楽しい!。この中から一つは出るよ。

行草書風 点画の省略。

ペン字 漢字書写体

この2つは要マーク。特に最下段の4字。

ここからは細かくパーツ別に分析。

部首でも使われる基本文字。

ペン字 漢字 書写体

「分」や「正」は硬筆書写技能検定一級過去問にこのまま出てる。

「示」と上のほうで出た「生」は実は単体では書写体は載ってない。
でも部首ではよく出るんで入れときました。

部首で使う。

ペン字 漢字書写体

「卯」に点がつくと「卵」。

「望」には「亡」が入ってると改めて気づく。漢字は面白い。

ここからは部首の変換を一気に。

部首別 書写体変換の法則。

ペン字 漢字書写体

「ロ」→「ム」のグループに「銃」が紛れこんでしまった。
上の基本形では「充」の冠の無い形でまとめたんですが
「充」はこの形で覚えたほうがいいですね。

 ペン字 漢字書写体

点々のつく字が紛らわしいので整理しておく必要。

「菅」は「管」の書写体なんですね。
新字体に入ってないことも初めて知った。

ほとんど一字物の変換例。

ペン字 漢字 書写体

読めるけど書き問題だと手こずりそう。

次のグループも含めて一点物は出やすい。

その他、理屈じゃなくて丸覚え。ペン字 漢字書写体

書道では馴染みのある字も多いです。

「賓」はマイナーな字ですが硬筆書写技能検定過去問にありました。

準一級以上を受けるなら、ここに書いた字は書ける必要ありそうです。

ふ〜〜〜〜〜〜っ

やっと理論試験の三悪魔 草書体、旧字体、書写体 整理できた。

あとは 毛筆系の古典の読みや書道史。まだまだ大変。

旧字体とその書写体

前回までの草書に引き続いての理論試験対策です。

旧字体は昭和24年当用漢字表が告示された時に
定義された「新字体」(今、我々が書いてる字)
それ以前に使われていた字ということになりますが

要するに昔の字  文化庁の常用漢字表 で( )内に書いてある字です。

書写体は日本習字普及協会「常用漢字の六体」によりますと
「古法帖に書かれている伝統的な楷書で字典の活字体にはない字体」

この本では隋唐時代中心に集められてるみたいですが、明確な決まりはないんですよね。

ペン字検定は元検定協会会長の狩田巻山先生基準でいいと思うんで
この本をベースにやっていきます。

旧字体

旧字体 ペン字

硬筆書写技能検定一級、準一級の過去問 で見ると
「晝(昼)」「豫(予)」はよく出てます。

旧字体 ペン字

ペン字では大半初めて書くんで字崩れてて申し訳ない。

だいたい読めますよね。

ここまでは書写体が載ってないもの。

書写体が入ってくるとややこしい。

どっちがどっちかわからん。

ここからは 上段が旧字体、下段がその書写体。

旧字体 ペン字

「鹽(塩)」は出そうだけど意外と出てない。
これ出たら、なんか出題者の悪意感じるもんね。

むしろ「関」「壓(圧)」要注意。書写体でも出てる。

旧字体 ペン字

ここは重要な字が多い。 「旧」はよく出る。「缺(欠)」は読みにくい。

旧字体 ペン字

過去問では
「廣(広)」は書写体の字(中が黄)が旧字体として扱われてる。

旧字体の書写体も旧字体なんで間違いではないです。

「國(国)」「處(処)」は頻出。

旧字体 ペン字

「戦」「體(体)」は書写体のほうもマーク。特に身へんのやつ。

「當(当)」「擔(担)」よくでてます。

旧字体 書写体 ペン字

「庁」は旧字、書写ともに要注意。

旧字体 書写体 ペン字

「毎」って旧字だと中が「母」シンプルだけど意外と迷う。

「歩」は書写体のほう注意。

「乱」は「乳」と読まないように。

旧字体 書写体 ペン字

抜かしたと思って追加したら「當」と「舉」は上で書いてた。

「舎」は「常用漢字の六体」には載ってないんですが硬筆書写技能検定には出てるんで追加しておきます。

NHK学園ペン字検定は「常用漢字の六体」からの出題だと思うんで
出ないでしょう。

以上 旧字体でした。

次回は今回と合わせて千字以上ある書写体の残りを整理します。

こんなのペン字では読めりゃいいと思うんですけどね

書かせる試験があるんですよねえ 硬筆書写技能検定一級、準一級。

やっぱり古すぎる?